minminzemi+81's blog

あがら おもしゃいやしてぇ~ よう~ ゆわよ ノシ

少しづつ秋が深まるこの季節にピッタリ、素敵な絵本『ルリユールおじさん』をご紹介します いせ ひでこ 作品【推薦図書】

f:id:minminzemi81:20190823084942j:plain

 

この本が生まれた、きっかけとは

 

この本の作者である伊勢英子さんは、フランス旅行中に偶然、ヘンテコな部屋を発見した。通りの窓越しに室内を観れば、古い羊皮紙の本が並び乱雑な室内、そして見慣れない工具がある、とてもフシギな部屋だった。

「ここは、一体なんだろう??」

とても気持ちを引かれ、しばし立ち去ることを躊躇した。そこで、彼女がとった行動がなんとも素敵なのです。

自分が書いた絵本を、郵便受けに投函したといいます。その本に「アナタにお会いしたいです」と書いた手紙を添えて。

 

宿屋にて何日も返事を待つ伊勢さん。

 

f:id:minminzemi81:20190823085055j:plain

 

そして諦めかけた滞在最終日に、ようやく返事が届いた。

「一時間なら、お会いしましょう」と。

返答にしばらく時間がかかったのは、この部屋の主のおじさんが病気になり、入院していたからでした。

 

おじさんのルリユール工房にて、出会った興味深いモノ

 

急いで面会にむかい、くわしく話を聞いた。

実はこの不思議な部屋は、古い本を修復する「ルリユール工房」だったのです。そして部屋の写真を撮りたいというと、それはダメだとおじさんはいいました。それならばと伊勢さんは、夢中で工房内や街並みなど、スケッチしまくったといいます。

そのあと、何度もおじさん(齢八十歳という)の工房を訪ねることになる。

ついに伊勢さんは、パリにアパートメントまで借り滞在し続けた、といったイレコミぶり。やはりそれだけの魅力が、「おじさんの工房」にあふれていたのですね。

(※ relieur、ルリユールは、フランス語で「工芸製本」と呼ばれ、職人の手作業による装丁や製本その技術のことを指します。手作業で一冊の書物に仕上げるルリユールは、ヨーロッパで数百年も続く伝統的な技術です)

 

そしてこの本『ルリユールおじさん』に結実した

f:id:minminzemi81:20190823060045j:plain

絵本『ルリユールおじさん

素晴らしい絵本が完成しました。

2011年初版、いまもたくさんの人に読み継がれているのは、絵本好きにはたまらない“空間や時間”が共有できるからでしょう。

工房内の描写には、おじさんが仕事に使う機械などマニアックな絵も多く、それらを水彩の淡いタッチで、独特な工房の空気感を表現しています。

あなたが「絵本好き、植物好きで、あと…ちょっぴりフランス好き」ならば、ドンピシャにハートに届きます。

さらに「子供の心を持つ大人のための絵本」でもあります。

 

「本と、おじさんと、おんなのこ」の話なのですよ

ルリユールおじさん (講談社の創作絵本)

ルリユールおじさん (講談社の創作絵本)

 

○作者 いせひでこ講談社 ○ねだん1600えん

f:id:minminzemi81:20191019085114j:plain 

○カンタンあらすじ/

パリのまちに朝が来た。

ソフィーが大切にしていた「植物の図鑑」が、バラバラになってしまい困ってしまいました。そこであるヒトに教えてもらったのが「ルリユールおじさん」でした。

路地裏の静かな通りにひっそりとルリユールおじさんの店はありました。「ルリユール」とはもちろん“手作りの製本”のことです。

ソフィーが歩き回って、やっと探し当てたお店なのでした…「はいっても、いいの?」

f:id:minminzemi81:20191019145742p:plain

伊勢英子さん

○伊勢 英子(いせ ひでこ)1949年5月13日~北海道生まれ、絵本作家。父は画家、夫はノンフィクション作家柳田 邦男。「いせひでこ」名で活躍している。東京藝術大学 美術学部卒、フランスにて一年間イラストレーション技法を学ぶ。38歳のとき、眼疾患で右目の視力を失くす。「グレイがまっているから」で産経児童出版文化賞水仙月の四日」で産経児童出版文化賞美術賞。「ルリユールおじさん」で講談社出版文化賞絵本賞。

▷『ルリユールおじさん』朗読/田中好子


YouTube

▷リンク/フランスでの評価⇒ Sophie et le relieur - Hideko Ise - Babelio

 

(1600文字、I think you should read this book.) 【今週のお題】秋の空気