minminzemi+81's blog

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大手鉄道会社を引退した とある運転士の話①【怪談みたいな】

とある運転士の話

いいですか…?いゃあね、これからお話しするのは、実際にとある運転士さんから聴いた、いやぁな経験談なんですがねぇ。

これがね…ゾッとするお話なんですよ。

えぇ…これはですねぇ、まぁ、仮にお名前Mさんとしておきましょうか。その方から聞いた話なんですけどねぇ、そう、かれこれ10年以上は前のことらしいんです。

そのMさんですがねぇ、生粋の鉄ちゃんでして、物心ついた頃から、電車が好きで好きでたまらないッ。幼児の頃から電車のおもちゃに夢中でねッ、学生時代には撮り鉄って言うんですか、走る列車を写真に収める。そんでもって大手鉄道会社にスルッと、就職しちゃたんですよ。

これは凄いことですよッ─!

もう好きが、そのまんま仕事になっちゃったぁ​~てね​ッ?羨ましい話。だけどねぇ、Mさん。ポツリと、こうも言ったんです…

「アレがなければなぁ…定年まで乗ってたんですけど」ってねぇ、そういうんですよぉ​​──アレ?!

えぇ、えぇ、最初は私も聞き返しましたよ…でもねぇ、話を聴いていくうちにねぇ、だんだんゾォとしてきたんですよぉ​、運転士ってやっぱり避けられないのが「人身事故」なんですよねぇ。なんでも内輪では「マグロ」なんて呼ぶそうで…なんか嫌ですね。

それでね、最初のアレはねっ、運転士になって2年目のことだったって、そう言うんですよ・・

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その日はねぇ、都市部の朝。通勤ラッシュ帯の快速、空はどんより曇っていてね。通常どおり慎重に運転していたんですって。

それで、駅に入線するちょっと手前で。ホームの白線を一歩越えて、こっちをジィ〜っと見てる、中年男性がいたって言うんですよぉ。それでねぇMさん「アレは危ないなぁ…」って思っていたら、その人すぅ〜と、白線の内側に戻ったんですって。

「あぁ、よかったぁ…」って安堵したその瞬間──

バンッ​──!!と来たッ!

その人が電車に飛び込んで来たッ!!

運転席のガラスがビシィッ─!!ってヒビ割れて「うわぁぁぁやっちゃったよぉぉ」って・・

一瞬の出来事。その後はもう、緊急停車して、無線で司令に報告して。でもねぇ…ずぅっと頭から離れない。その男性の顔が異形だったって…そいつと目が合っちゃったって…

それからも、Mさん、何回かアレに遭ったんですよぉ、最初の頃はねぇ、やっぱり「人を殺してしまった」という罪悪感があって。

でも、回数を重ねるごとに、だんだん「またかよぉ…チッ」って、思うようになっていったらしいんですよねぇ…

でもねぇ、50歳を過ぎた頃、Mさんはいままでにない「おかしな人身事故」に遭ったって言うんですよ・・

その日はねぇ、夜の10時前かな。静かなホームに男性がひとりポツンと、携帯を見ながら立ってたんですって。

電車がホームに入線したその時…その男性が…誰かに後ろからグイッと押されるように、ふわっと線路に落ちたんですよ。Mさんコレにはゾッとしたそうで。

「いまの誰か押したんじゃねぇのか─?」って。

でもねぇ…誰もいない。周りにねぇ、本当に誰もいないんですよぉ。

実はそれだけじゃ終わらないんです…この話。

その2週間後。また同じ駅で。今度は23時近くのこと。本日最後の乗務だったМさん。フッと気が緩み、前回の事故が頭に浮かんだんでしょうねぇ…

「今日は大丈夫だろうなぁ…」って。そしたら、今度は若い女性が─誰かに引っ張られるように線路に落ちていったんですって。

腰を落として「嫌だ嫌だッ!」と本人必死に踏ん張ってたのに…ズルズルと誰かの手に引かれるように…もちろん周囲にはやっぱり誰もいない…信じられないですよねぇ、そんなことねぇ…

さらに、それだけぢゃない!

ホームの防犯カメラに…その情景が、ちゃんと映ってたんですって。女性が、何もない空間に引っ張られて落ちるとこが…あれはいったい…何だったんでしょうねぇ。

Mさんそれ以来…電車にすら乗れなくなっちゃったって、言うんですよぉ…あぁ、なんか背筋がゾクッ!とします。

これね、えぇ、えぇ…この話はねぇ…まだあるんですよ。今日はここまでにしておきましょうか。

(Thank you for reading this. I hope to meet you again.)