夏休みの思ひ出
一年一組
田村未完 カフカフ
蒼い穹には太陽が変わらず輝いている。先ほど私の頭上を横切ったシーサーの影が、今度はいくつも重なるように空を漂いだした。それは幻視なのか、それとも離島の土地が持つ、隠されたアビリティなのか。足元には私が吐き出したものが生々しく残り、鼻腔の奥には例の異臭がこびりついている。
またもや耳元で悪魔的な声が囁いた。
「選択の時間だお。うんこ味のカレー
それとも、カレー味うんこかな─?」
息を呑んだ。声の主を探して周囲を見回すが、誰もいなかった。両脇にあるカレーライスは、異なる謎の顔を見せているような気がした。
左には気取ったカレー味のうんこ、右には黒ずんだおぞましいうんこ味カレー。同じ場所に鎮座ましましている。その表面は以前よりもさらに黒ずみ、米粒の蠢きもかなり鈍化したようにみえる。
私はその場で両膝をつき、砂浜に顔を埋めた。どちらを選んでも結局「うんこ要素」が付きまとう。この究極の選択は味覚だけでなく、精神そのものを破壊しようとしてくる。何故こんな羽目に陥ったの?
真夏の眩しい太陽が、この二つの究極の異物を等しく照らし出す。どちらを選んでも理性は崩壊するだろう…何時までも延々と続く「夏期弱点集中克服講座」なのだ。終り見えない絶念に打ちのめされる。
遠く聴こえていたヤンバルの泣き声、打ち寄せる潮騒もまるで幻のように遥かに遠ざかってゆく。いま私の目前には二つの怪異が、それぞれ不快感を主張しながら湯気を上げ鎮座ましましている。
うんこ味カレーとカレー味のうんこ・・
目の前にはこの二つのみ、つまり二択問題だ。
ならば・・「夏期講座なら両方イクしょ──!」
思わぬ言葉が飛び出し、自分自身が一番驚愕してしまった!恐怖と吐き気で全身が戦慄いているハズなのに…この究極の選択を前に、狂った夏が私の理性を蝕み、新たな欲望を植え付けたのか…私は静かに数歩後退った。
「お残しは許しまへんでぇ──!」
背後から何やら耳慣れた声がした。振り返るとそこに立っていたのは、学校給食のおばちゃ~んだった。白い割烹着に三角巾、手には業務用の宮島がある。
いつもと変わらない姿のはずだったが、その表情は鬼瓦のように眼が吊り上がり、手に持った巨大な宮島が、ギラギラ太陽光で黒いシルェットになっている。私の目前の二つのカレーを、まるで獲物でも見るかのように睥睨している。
「ワテが調理したんやでぇ!お残しはあきまへん!」
給食おばちゃ~んは、ゆっくりと私に近づいてくる。一歩、また一歩と、そのゴジラのような重量級の足音が、砂浜にズシンと重く響く。
「あっ…ぁ…」
いますぐ逃げなければっ!さう思ったのに私の体は、金縛りにあったように全く動かない。あのうんこ味カレーと、カレー味うんこが放つダフル異臭が、再び鼻腔を支配し、私の脳細胞を白濁させていく。
給食おばちゃ~んは、目前に立つとその巨大宮島で、うんこ味のカレーをザックリすくい上げた。ドロリ垂れるババ色ルーが、ポタポタ白砂に滴り落ちる…一滴一滴が私の視界を歪ませる幻覚剤のよう。
「まずは、こっちからやッ──!」
おばちゃ~んは有無を言わさぬ力で顎を掴み、無理やり口をアングリ開かせた。そしてあのうんこ味カレーを、私の口にザクザク流し込もうとするッ!強烈な嘔吐感がこみ上げるが、もはや逃れる術はない。
抵抗するがおばちゃ~んの握力は尋常ではなかった!口の中に地獄の味がジンジン拡がってゆく。うんこの腐敗臭と苦味、そして微かに感じる各種カレースパイスが、渾然一体となり、私の精神を根底からガクガク揺さぶる究極の地獄体験だった。
「よう噛んで食べやあ、栄養満点ン♬」
おばちゃ~んの声は、いやが上にも陽気に愉しげに、砂浜に響いた。終わらない夏休みが、終わらない給食うんこカレー地獄の責め苦に変貌してしまった。
そして次には、給食おばちゃ~んの眼がカレー味うんこへとギロリ向けられる。沖縄の灼熱の太陽は相変わらず、私の頭上から降り注いでいる。遠くではしゃぐヤンバルクイナの歌声も幻のように遠ざかる。
私の横には二つの異物が、それぞれ不快感を主張しながら鎮座している。私はこの終わらない夏休みの深淵で、二つのキングオブカレーに挟まれ、ただひたすらに限りなく絶望していた・・
私はカフカフ、海辺のビチグソカレー。
私はカフカフ、海辺のビチグソカレー。
今回得た御教訓は…「周囲は醜い。自己も醜い。そしてそれを目のあたりに見て生きるのは苦しい。」by芥川龍之介
ᨒ𖡼.𖤣𖥧๑… ᨒ𖡼.𖤣𖥧๑… ᨒ𖡼.𖤣𖥧๑
📣 お口直しコーナー♬.*
Tiger🐯shだってやれば
出来る子なんだお~‼️
🏫 Class 3-1: Tiger🐯sh
Title: A Hot Summer Day 🌞
It’s hot. I said it was hot,
but now it’s really hot!!
I’m melting. I need water─wait, there it is, on the desk! Drink it! Gulp gulp gulp…puhahh─!!
W-WAIT a sec. This isn’t water…
It’s poop juice!!
💩 GPT, 🪳 ker-plop.
Best. Day. Ever. Epstein!
🐟Saba~! I whisper because why not…?
Cicadas screech
″𓆦″Miiin miiin miiin─
democratic Party!!
But hey, summer only comes once a year, customs DUTY!Hey🫵🏻You!
(Thank you for reading, how's your day?)
#ライトノベル#Gemini