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日活映画『大出世物語』という、なんだか不思議な昭和の物語【大好きな映画⑥】

日活映画『大出世物語』の面白さ

オドロキの「小沢昭一」初主演作!
そして「浜田光夫」新人として初登場!
あの「吉永小百合」まだフレッシュな新人!

ざっくりのストーリーです。主人公の「六さん(小沢昭一当時32歳だった)」はリヤカーを引っ張り、紙屑を拾って生活している「屑屋」だった。ゆったりと流れる「昭和の空気感」がたまらない。水溜まりやら空き地が子供達の遊び場だった。そして六さんは毎日毎日「安井印刷株式会社」へ出向く「無遅刻無欠勤の働き者の屑屋」なのである。昭和三十年代の東京江東区あたりの風景、古い凸版印刷工場もとても興味深いね。この六さんには長女を始め四人の子供、でも妻とは死に別れひとり親家庭だった。高校三年生の娘「高子(吉永小百合)」の恋人が、安井印刷の社長のボンボン「安井健一(浜田光夫)」なのです。

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ある日、難題が持ちあがる。六さんが会社に出入りするのは“モグリ”であって、いままでは使丁長(これ差別用語?)が見逃していた。ところがその人は停年退職となり、新しい「折原(木島一郎)」という堅物使丁長が「これからは六さんも広子も、二度と出入りしてはならんっ!」と言い渡した。六さんはこの会社へ出入りする「闇屋の日米商事社長 広子(渡辺美佐子)」と“犬猿の間柄”だったが、共通の問題「出禁」を抱えて、ふたりの共闘が始まる。

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その仲直りの飲み屋の席では…六さん「おいっ、千円で今晩どうだい?何ならあと、五百円出そう!」闇屋広子「冗談じゃないよっ!そんな安モンじゃないよっ!」こんな口説き方って、あるか?ヒドすぎるだろぉ~六さん<笑

さて翌日。まずは娘の高子を使って「三万円の買収工作」から回復作戦が始まった。果たしてどう展開するのやら。

~ここからが見所です~

▽『大出世物語』

吉永小百合 浜田光昿(光夫) 「大出世物語」より - YouTube

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昭和三十年代のテレビは、モノクロだったよ

(※「闇屋」戦後しばらくは統制価格の「配給品」だけでは、国民は生きられなかった。その一方で「相場価格」でいくらでもモノが手に入る「闇市」も存在し、そのヤミ市場で活躍した、通称 「やみや」と呼ばれるいわゆる“行商人、テキ屋”達がいた!)

源氏鶏太の小説を、阿部豊が監督。○日活映画、65分モノクロ、1961年の公開。○ロケ地 東京の江東区亀戸 横十軒川べりの開発地?と想えます。

屑屋が簡単に大企業社長へw

屑屋や闇屋みたいにこっそり企業に入りこみ商売する、いわゆる「テキ屋家業」のひと達が昭和時代には確かにいた。実際に私は何度か相手したからね。昼休みなんかにやって来てササッと風呂敷を広げ口八丁手八丁で売、またサッと引き上げてゆく。そんな不思議なノリの商売人達。まだ世の中に「優しさやのんびりした空気」があったのでした。義理とか人情やらがまだ感じられる「古き良き時代」が昭和に確かにあった。ところがいつからか会社は、部外者に対しやたら厳しくなった。ニッセイのおばちゃん(笑)すら追い出すようになった。

その後の展開を勝手に予想します

六さんの零細企業(河野商会)が仕掛けたM&Aで、大会社?(従業員は130人)安井印刷の乗っ取りが成功した訳だが。しかしわずか一千万円の株式(手形引当)で、代表権がコロッと手に入る企業体では何だか「鼻くそレベル」な気もするなぁ~?これどうなんだろ。多分この後イノベーション(業態転換)図り、折原秘書を副社長あたりに引き上げ「リサイクル総合産業」として大発展していくモノと想われます。そう、もちろん浜田光夫吉永小百合はこのあと“仲違い必定(身分の違いゆえに 笑)”ですね。そ~でないと、このはなしは面白くないっ!デス。

参考出典/Nikkatu.com、ウキペディア (1600文字、Thank you. Enjoy the movie!)

お題「ゆっくり見たい映画」#吉永小百合