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あがら おもしゃいやしてぇ~ よう~ ゆわよ ノシ

名作映画、第27作「男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎」前半パート【大好きな映画⑨】

 

男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』街宣ポスター

 

🎥 第27作『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』(1981年公開)

わたしは大阪生まれで、大阪市内で永く住んでいた関係で「浪花の恋の寅次郎」に、メッサ期待していた。「いよいよ、大阪の寅さん!よしっ!」そして、映画館へイソイソ観に行ったのですね。

大阪ゆーたら通天閣やぁ、🐡看板なくなった哀し
シリーズ初の大阪を舞台にし、東西喜劇界を代表する役者の「お笑い対決!?」かと思いきや、しっとり情感溢れる作品となっていました。

浦島太郎が乙姫と出逢ったぁの巻

今回の乙姫様(マドンナ)は松竹の看板女優、お色気バツグン「松坂慶子」がようやく初出演!そうそう「愛の水中花」だよねぇー♪

 

でも、実のところ「大阪芸者か。この役どころ松坂慶子では無理なんじゃね?」そう思ったけれども・・そうだ、初めて松坂慶子を見たのは『夜の診察室』という深夜映画だった。大映なのに、結構エロってたよな、そんな感想だった。

んで、実際のところ。松坂慶子は本作に乗り気でなく、方や山田監督も“エロい松坂”を嫌っていたらしい。それを松竹首脳が出演の説得したという逸話がある。や・や・や?の「難産気味のキャスティング」だったようで。

𓇼𓆉 ⋆.*・゚𓆉.゚・*.𓇼𓆉 ⋆.*・゚𓆉.゚・*.

さて、お約束「アバンの夢パート」は、浦島伝説のパロディだった。

寅さんNA「昔々、浦島寅次郎は助けた亀に連れられて、竜宮城を訪れ夢のように楽しい日々を、過ごしたのでありました・・・」学芸会風タッチ仕上げ。いつも思うことだけど、寅さんは稚拙な変な夢ばっか見てるよネ。いま風にいえば「厨二病の悪夢」ってことか?

タイトル明けは、遥か対馬の海岸、「和多都美神社(竜宮伝説がある神社)」で目覚める。寅さんは捕まった亀を、子供から買取り救ってやる。コレは「乙姫様と逢えます」フラグですよ。寅さん今回は「浦島寅次郎」やからねっ!そやろ。

和多都美神社、三ツ鳥居

まず、とらやでのドタバタ描写あり(お約束タコ社長経営不振ネタ。コレひどいよ使い回しシナリオ)続きまして、舞台はビュンと「瀬戸内、豊島小野浦」での出逢いパートへと飛びますぅ、飛びますぅ!

(※満男役が中村はやと⇒吉岡秀隆に。これ変更点)

序盤の流れは寅さんが、まず「亀」を救った。次に「蛸」をも救った!それに続いて「乙姫マドンナ」も救うはずだよな。

今回のバイのネタ、「アッパッパ」を吊します

渡船フェリーには寅さんが乗っていた。瀬戸内いずくかの離島へ向かう様子。着いたのは大島下島の大長港(大長みかんの産地で有名)。鄙びた港風景で農船が並ぶ。これがイイ風情なんです。漁港で、さっそくバイの準備始めます。「心斎橋か、天王寺の一流デパートで、紅白粉をつけたおねぇちゃんに下さい、頂戴でお願いしたら・・」と、寅さんは口上で「大阪へのフラグ立て」をします!というのは“小物”で大阪フラグを示しているのです。今回のバイネタ「アッパッパ」とは何か?女性の真夏用ワンピースで、通気性よくゆったりなサイズ。大正末~昭和初期にかけ“大阪で大流行”し、その後に全国へと広まったという。ダブダブ、ルーズさがオバちゃんウケしたらしい。

もうヤケクソ!ヤケのヤンパチ日焼けのナスビ!

(※島外に畑を求めて出かける「出作」が古くから行われた。島外の畑へ移動や収穫物運搬には「農船」という木造船が使われていた。いまは橋が懸かり、農船は廃れてしまったようです)

 

いよいよマドンナふみさん登場!

 

〈名シーン!続々〉

港を見下ろす眺めいい場所で、「アンパン&牛乳」を食べるシーン。ここがホント素晴らしい!ロケ班よくぞ見つけたよね。絶景👏絶賛!

(ロケ地は大崎下島⇒豊島へとワープ)

そして、墓場近くにある坂道を歩く美人(おふみさん)を、寅さんが発見する。何かの縁とばかりススッと船虫のように近寄り声をかける。何故か「仏事に強い寅さん」の本領発揮だよ?

寅さん「南無阿弥陀仏・・🙏🏻こんなお美しいおかみさんを残して、先立たれたご主人はさぞかしお心残りだったでしょうねぇお気の毒です・・」

寅さんの強引(カマかけ?)なセリフ。普通の男は、とても言えないよぉ、こんな男前なセリフはね。

おふみ「ふふっ」失笑

寅さん「えっ?なにか・・」

おふみ「うち、主人はいません。これはねぇ、おばあちゃん」お墓の主は、バアちゃんだったぁ

寅さん「うあっ・・おばあちゃん・・おばあちゃん。南無阿弥陀仏🙏🏻」早くも失策だ、ちーん。

二人は、坂道をゆっくり降ってくる

坂道を日傘さし歩くおふみさん。軽く身の上話かわしながら、豊浜港まで二人が歩く流れは、もう100点の素晴らしさだ!じっくり時間をかけて「丁寧に情緒たっぷり」撮影していますねぇ。

ここで「ふみの両親は幼い頃に離婚、祖母に育てられた。この島で育ち、現在は大阪で暮らしている」と、マドンナの過去が少しあかされる。しかし、職業は伏せられたママ。寅さんは「女工とかOL、郵便局員」など当てずっぽうに言うが、顔を伏せ首を振るふみさん。

続く豊島港(浮桟橋)での別れ、とてもいい風情です。「これから何処に行くの?」と尋ねるふみさん。

寅さん「うん?へへっ・・風の吹くままっ、気の向くままよっ!」

おふみ「自由でいいねぇ・・お魚みたいに・・」

最後の最期になって名前を聞く。これも“リリーパターン”だね、もしや勿忘草の別稿シナリオなのか?全編通しリリーシリーズとのイメージがダブります。

港町特有の細く入り組む裏道

おふみ「お兄さん、名前なんて言うの?」

ほらで・た・よ!

寅さん「オレはなっ、東京は葛飾柴又の車寅次郎っていうんだ。人は寅と呼ぶよっ。娘さん。アンタの名前、なんて言うんだ?」

おふみ「浜田ふみ・・」

フェリーに乗船し、盛んに手を振り続ける👋寅さん。去る船をジッと見つめる、おふみさん。やがて日傘を掲げ、振り続ける。いま、運命の赤い糸が結ばれたぁてか?粋な別れで〆める。船は出てゆく、煙は残る。残る煙が、シャクの種デデン、デン。

さて、寅とふみの“運命の糸”はいかに?

⛴️リンク/豊島、こんなところ。「Toyoshima Island」https://maps.app.goo.gl/ih4VfsHHjn9gAvuS7

 

浪花描写パートも情緒タップリ

「♪ひとりでぇ~生きてくなんて でぇ~きないとぉ~泣いてすがれば ネオンがぁ ネオンがぁ しみるぅ~♪」大阪の(古め、いや、大御所)松竹お笑い芸人が多数登場する。大阪の新世界パートでは、お約束の「お笑い展開」始まります!

 

寅さんは一目惚れしたふみさんを求め『新世界ホテル(恵比寿東3丁目あたり、通天閣南通りのどっか筋を西入る)』に長逗留する。宿賃(一週間も!)まで、きっちり溜め込んでいるヤバめ状況からスタート!何時もながら状況設定、相当無理あるよなぁ…

通天閣、新世界周辺地図(Googleマップ)

この新世界の一帯は、昔からデンジャラスゾーンで有名でした!が、しか~し。近年は大阪万博も控え再開発が続いている。旧来の面影とイマージュはかなり違ってきましたね。でも、ジャンジャン横丁は、まだ愉しいよね、その南側もさぁ・・㊙ダヨ。

笑福亭松鶴芦屋雁之助」お笑いツートップ。そして「初音礼子(元タカラジェンヌ)」のオカン役がマジで良き演技を魅せます。大阪オカンの特徴が良く出ていますからね。このままラストまで、新世界辺りで引っ張って欲しい位だ。それだと松竹新喜劇になるやん、そりゃあかんな。

ワテもでてまっせぇ!

(※松竹新喜劇はご存知、藤山寛美が座長をつとめた人情喜劇団。ホームグランドは道頓堀中座で、無休ロングランで一世風靡しました)

渥美さんはゲストと絡みずらい感じか?いや、諸先輩方に遠慮しているダケかも。喜劇界は色々ある罠。その訳とは・・・松鶴師匠は、言わずと知れた上方落語、四天王のひとり。芦屋雁之助は「裸の大将放浪記山下清役で一世風靡した立役者。どちらも関西お笑い界の重鎮、なのに端役扱い・・現場はヤバみ、怖!

 

寅&ふみ石切さんでミラクル再会!

 

寅さん、石切さん参道でバイネタ『愛の水中花』(不発ギャグ)しかし、まったく売れないようだ。「ダメだ、ダメだぁ」と嘆いている、そやろな。

石切劔箭神社。創建は三世紀の崇神天皇の時代、祭神は「饒速日尊」と「可美真手命」の二柱。デンボ(出来物)の神様で有名。参道には薬屋や占い屋、骨董品店などが並ぶ。ひやかし眺めるのが楽しい。
▷/https://maps.app.goo.gl/zM9mcBsEDHenUcb6A

石切劔箭神社絵馬堂、バイは門の向こうで

そしてふと、対面の「占いクジ屋」をみると。何と「かしまし娘」がいる!(ウチら陽気なかしまし娘ぇ、誰が言ったか知らないがぁ、オンナ三人寄ったらぁ、かしましぃとは愉快だねぇ~というテーマソングでお馴染み。歌江、照枝、花江の三姉妹トリオ。松竹芸能所属)・・いや、芸者三人組だった。

芸者花「姐さん、引いてみいひん?」

芸者照「アホくさぁー、何を占うんねんな?」

芸者花「決まってるがなっ。エエ男に逢えるか、どうかやがな」

おふみ「フフッ」

芸者花「ねぇ、ちょうだい」

おやじ「へぇ、何年だっか?」

芸者照「この子、タヌキや!」 鉄板ギャグ!

おふみさんがクジ引くと「待ち人あらわる」ふと、自分を見つめる寅さんに気付く。

おふみ「兄さんっ!いつかの・・」つつと駆け寄る。

寅さん「おふみさん・・って、いったな!」びっくり嬉しい再会。

〈名シーン!続きます〉

はいっ、ミラクル再会!きましたよ。この後、二人の出逢いを祝して四人で飲みに出掛けます。おあいそ時に寅さんは、自分の財布をふみさんへポンと預けるのです。こりゃ粋な兄さんですね。このことの意味は、ふみさんは「女房扱い」というワケですよ。もちろん、寅さんの財布では(いつもながら)支払いには足らない、だよね。ふみさんは、背を向け自分で精算をサッと済ませる。なので財布を寅さんには返せなかった。これは、“恥をかかせないための配慮”ですね。

(もう~寅さんに10万位、貸してあげたいよ。もちろん、トイチで!←それ萬田金融やがな)

新世界ホテルにタクシーで戻って来た、寅さんとおふみさん。少し酔っている。預かりぱなしだった寅さんの財布にふと気づくシーン。

寅さん「こんなもんで、足りたのか?」

おふみ「あ、そうやこれぇお財布」

寅さん「こんなもんで、足りたのか?」

おふみ「へぇ、じゅうぶん!」 大嘘。

寅さんは受け取った財布から数枚サッと抜き、ふみさんにチップを渡そうとする。すっかりお馴染み「五百円札」などではなく「千円札数枚(推定)」だった!ひぇぇヤルやん、寅やん。

友達同士でチップって、おかしいのとちゃう

おふみ「なにっ、これ?」

ふみさんは、友達同士でチップって、おかしいのちゃうかと。財布取り上げ、手にしたお札を挟み寅さんに突き返す!

寅さん「そりゃ、そうだ・・」

おふみ「二度とこんなことしたら、もうつき合わんからっ!」

寅さん「わかったよ。オレが悪かった・・」

まるで、イタズラした小学生みたいなションボリ顔になる、寅さん。この顔いいな。

寅さん「わかったよ・・オレが悪かった」

寅の手紙(ナレ)「さくら元気か?オレはいま、大阪で暮らしている。住み着いてみりゃ、大阪はいいところだ。人情は篤いし、食べ物は美味い。この土地は、オレの性に合っているらしい・・」そりゃ、そーだ。何故ならおふみさん♡が大阪で、すぐ側にいるんだからね。もちろんとらやの面々には、女絡みがバレバレだった。ハハッ

ふみさん「きょうは・・楽しかったっ♡」

ふみさんの和装に注目。着物柄が「青海波(せいがいは)」その意味。大海に無限に広がる波文様。「未来永劫続く幸せ」の願いと「人々の安寧な暮らし」への願いが込められた縁起柄です。乙姫に相応しい紋様だよ。今迄寅さんが嫌いなモノ。飛行機や鰻と並び、「大阪」があった。この回で偏見解消されたのは、ひとえに「ふみさんの功労」によるものデス。

 

ついに初デートにこぎつけた!

 

もうこれ本格デートだよね!生駒聖天の参道を昇っていく、寅さんとふみさん。でも階段が辛そうだ。

「ドーンと参道があってね」帝釈天自慢する寅さん

おふみ「(とらやは)いつ頃、建てたん?」

寅さん「あぁ~アレはねぇ・・奈良時代かな?そこに古びた夫婦がいるんだけど。あの二人も、奈良時代からいるんじゃねぇかなぁ、きっと・・・」絶好調なホラ話を披露する、寅さん!セリフになぜ“奈良時代”が出てくるのか?それは「大阪→奈良」へと、空間移動したことを示している。

近鉄宝山寺線。ケーブルカーは、大正7年8月、日本初の登山鉄道「生駒鋼索鉄道」として開通。「イヌネコ車両」いまでは「ファンキーデコ車輌」でインスタ人気を集めています!

わりとキツめ階段が続く宝山寺参道
リンク/宝山寺 絵馬堂

宝山寺は「生駒聖天」や「生駒の聖天さん」とも呼ばれ、「商売の神様」を祀る日本三大聖天のひとつとされる。なので“現世利益を求める人々”の古刹として、門前町も含め古くより栄えてきた。鎮守神歓喜天」が祀られています。

生駒の聖天さんは、商売の神様

▷/https://maps.app.goo.gl/snvDGMaXWV4cttdf8

歓喜天とは?

歓喜自在天は、仏教の守護神。ヒンドゥー教のガネシャ同様に、象頭を持つ「雌雄♡合体の図」とされる。ワタシは、歓喜天立像を「高野山霊宝館」で、ガネシャ像の方は、「白浜美術館」で見た。いずれも和歌山だね。象頭の二体で相撲取ってンだか、マグわってるンだかのポーズだ。だけどさこれで何故、仏教の守護ができるのか。とても不思議だぁ?

続きまして、大阪ロケについて。

大阪での野外ロケ変ぢゃね?問題

まずは「天王寺新世界通天閣、ババァーン!」これは、まあ納得かな。「ミナミ、宗右衛門町をチョロだし」まぁ、そーだろ。「東大阪石切劔箭神社」なかなか、風情あります。「生駒聖天」ありゃりゃ、もうこれ越境奈良県やで。そか古き良き「生駒新地」の方かな。 そして、続く「安治川沿いの運送会社」に至っては「えっ?そんなとこ、ロケに使うのか」となる。まぁ、地元感覚ではそうだ。空気感が淀み絵面も良くないし。でも、ワザと選んだハズだよ。

いまも名残りある運送会社のロケ地

上映当時「この場所に“拘る意味”は、一体何だろうか・・?」と思い彷徨い探ってみたが、やはりなにも無い。いやいや、そんな訳なかろうよ。理由はきっと何かある!例えば「そんなに大阪の街が嫌いだったか、山田監督(てな、噂がありました)」。いや、これ実話。大阪繁華街などで、下手にロケするとですねぇ・・すぐ黒山の人だかりになり「アホ丸出し野郎」が押し掛ける、見切れたり、さらには叫ぶ!むちゃくちゃでござりまするがな、ホント!繊細な映画監督が忌み嫌うのも、無理はないかなぁと、想ふ。

 

ふみさん生き別れ弟探しの巻

 

さて、ふみさんに生き別れた弟がいることを、突然知った寅さん。急転直下、「弟探しの旅」へと早変わりする、不思議な展開へ。

寅さん「両親が早く亡くなって、おばあちゃんがこの間死んで一人っきりになったって、そう言ってたじゃねえかぁ?」

おふみ「母さんが家を出る時、ちっちゃい弟を連れてっいったんよ・・」

寅さん「弟がいたのか・・」

唐突な姉弟話に面食らうね。寅さんの脳裏に思い浮かぶのは、自分の生き別れの母親お菊さんか?それとも妹のさくらか?しかし、おふみさんの“家庭は複雑過ぎ”て、ボンヤリ観ていると理解不能になります。まず、ふみさんには両親がいて、姉弟兄弟だった。同じ家に婆さん、おそらく昔、爺ちゃんも健在だったか?ところが亭主の浮気かなんかで、離婚となり母親は子を連れ、婚家を出てゆく。でも、「五つ六つの小さい弟だけ連れて行く」というのは、コレは不可解なはなしとなる。では、ふみさんは“不都合な子供”なのかな・・?

寅さん「あたりめぇだよっ、思い立ったら吉日、すぐ行こう。早くっ!ほらっ!」はい“ウル寅スイッチ”がパチンと入る。これぞ歓喜天のなせる技(知らんけど)生駒ヤマを登ったら、何と映画の「ヤマ場」へ突入?!押っ取り刀で駆けつける二人!目指す住所は「大阪市港区波除6丁目2、山下運輸株式会社」である。タクシーに飛び乗り、安治川沿いをひた走ります。急展開話は、ココで折り返しとなる。

▽寅さんたちは“隠世”に踏み込みます。

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寅さん「理想の恋愛像」とは?あたぼうよ🐯💕

 

🎬 第3作「男はつらいよ フーテンの寅」のお見合い時には、言いたい放題。この時の相手は「お駒さん(春川ますみ)」だった。

亭主に逃げられ見合いの席でヤケ酒

ꉂꉂ🐯「女ってのは少し苦労したほうが、いい嫁になるっていうからな・・」とか、「亭主が帰ってくる。風呂が先か酒が先か。スッとツラ見て判かるようじゃなきゃ、駄目だよ。ねぇー」ひどいね。現実味がまるでないことを言い放つ。

 

🎬 更には、第32作「口笛を吹く寅次郎」では、柴又堤防で、恋愛について語り合う寅と源ちゃん。恋のお相手は、お寺の娘 朋子(竹下景子)さんだった。

朋子「寅さん!ちょっと・・」いい感じ

源ちゃん「・・でも兄貴、愛があれば何とかなるんやないかぁ?」
ꉂꉂ🐯「それは若者の考えることだ!俺ぐらいに“分別が出てくる”と、そうは簡単にいかない」・・いまだ学習が出来ていないぞぉ。

 

🎬 そして本作、第27作「浪花の恋の寅次郎」では、ようやく“その理想に近い”相手「おふみさん」が見つかり・・だが、上手く逝きそうになると、突然テンパり逃げ腰、スタコラ敵前逃亡までやらかす!?

寅さん「汚ぇトコだけどアガってくか?」

ꉂꉂ🐯「男ってものはな、引き際が肝心よっ!」

喜介「わかりまへんなぁ。そないカッコばっかりつけてたら、オナゴはんはモノにならんでぇ」と別れ際、喜介にチクリと釘刺されるが、てんで真面目に聴いてはいない。

そして48作になっても、またぞろ同じこと言って、リリーに罵倒されている。

リリー「悪いよっ!馬鹿にしかみえないよっ!そんなのは。自分じゃカッコイイつもりだろうけど、要するに卑怯なの。意気地が無いの、気が小さいの、体裁ばっかり考えてるエゴイストで、口ほどにもない臆病もんで、ツッ転ばしのグニャチンで、トンチキチンのオタンコナスって、言うんだよっ!」ダメだこりゃ。一般的な恋愛や結婚はダメダメ、特殊形態(同棲やら事実婚など)も、相当無理がある。口先では「世帯を持つ」などと言うが、本心では全くそれを望んではいない「謎の🐯寅イズム」。

○山田監督は、寅さんの恋愛の有り様を「永遠の思春期」と表現したが。ワタシは思った。寅さんは「永遠の成長障害者(ADHD)」なんだと!確かにそんなヒトは沢山いるからなぁ・・それな。

 

(8000文字、Please enjoy “Tora-san's” movie!)  お題「ゆっくり見たい映画」